バックアップと復元


このセクションでは、サーバー管理モジュール内で利用可能なバックアップと復元機能について説明しています。

バックアップと復元の概要

「バックアップと復元」タブをクリックすると、以下のパネルが表示されます。

この画面は、以下の 2 つのカラムに分かれています。

  • 左側にはバックアップタスクとスケジュールを表示しています。
  • 右側には関連タスクに従って実行されたバックアップがすべて一覧表示されています。

バックアップタスクパネル

バックアップタスクパネルには、バックアップと復元アクションのツールバーとバックアップタスクの一覧が表示されています。

利用可能なバックアップと復元のツールは以下のとおりに定義されています。


選択したバックアップタスクを編集します。例えば、日次バックアップを週次バックアップスケジュールに変更するために使用します。


新しいバックアップタスクを追加します。例えば、日次ベースでのファイルのバックアップを開始するために使用します。


選択したバックアップタスクを削除します。バックアップの実行を停止するために使用します。


管理者のローカルマシンからバックアップをアップロードします。ローカルで利用可能なデータを即時復元するために使用されます。


「手動」または「アップロード」行が選択されている場合に、即時バックアップを実行します。設定したバックアップタスクが選択されている場合は、直ちに関連のオフサイトバックアップを組み入れます。


バックアップリストを更新します。これが使用されるのは、パネルがすでに開いている間に発生したバックグラウンドのバックアップタスクが原因でリストが有効期限切れになった場合です。


バックアップと復元に関連したコンテキスト固有のヘルプを開きます。

以下のツールバーは、バックアップタスクのリストです。2 つのアイテムが恒久的に表示されます。

手動

手動でバックアップされた全データセットのリストです (例、即時バックアップ)

アップロード済み

手動でアップロードされた全データセットのリストです (例、管理者によるアップロード)

リストにある他のアイテム (例えば、上の例にある「日次」)は管理者が自動的に実行するように設定したバックアップタスクです。例えば、日次バックアップ、週次バックアップなどです。リストから行を選択すると、右側のバックアップタスクリスト内のフィルタ済みのリストが表示されます。

バックアップリスト

あらゆるバックアップタスクにはそれに関連した一連のバックアップファイルがあります (空白の可能性があります)。左側でバックアップタスクを選択すると、右側にフィルタ済みのバックアップのリストが表示されます。

バックアップの各行には、日付、サイズ、バージョン、特定のバックアップで実行できる一連のアクションが表示されます。詳細については以下の表を参照してください。

バックアップカラム

意味

日付

22/03/17, 12:41:47

このバックアップは 2017 年 3 月 22 日、12 時 41 分 47 秒に実行されました。

サイズ

8.63 MB

このバックアップは 8.63 MB のスペースを占めます。

バージョン

0.0.153 / 7

バックアップした設定はバージョン 0.0.153 です。

バックアップしたデータはバージョン 7 です。

アクション

バックアップの操作をダウンロード、復元、削除します。

データまたは設定をバックアップしますか?

設定とデータバックアップは、個別に処理されます。この理由は、クラスタ化された導入にアップグレードする際にデータのバックアップが希望される可能性があるからです。そのためには、まったく異なる設定が必要ですが、基盤になるデータは同じです。その状況で、データのみを復元します。

手動バックアップ

以下の 2 種類のバックアップが実行可能です。1 つ目の最も簡単なものは、手動バックアップで、以下に説明します。手動バックアップが直ちに実行され、そのデータは VM 内に保存されます。これはバックアップファイルの長期保存を希望する場合には向いていません。そのため、ローカルコピーをダウンロードして、バーチャル画像の外側の安全な場所に保存することを想定しています。

左側のバックアップタスクで「手動」エントリを選択します。

今すぐバックアップアイコンをクリックして即時バックアップを開始します。しばらくすると、右側のリストに表示されます。

これでバックアップは完了ですが、残念ながらこれは VM に保存されます。これは理想的ではありません。コピーをローカルデバイスにダウンロードして、選択した場所にバックアップする必要があります。

バックアップセットのバックアップツールをクリックして、ダウンロードします。設定をダウンロードするのか、あるいはデータをダウンロードするのか求められます。

設定を選択して、次に「OK」を選択すると、設定データがローカルマシンにダウンロードされます。この手順を繰り返して、代わりにデータをダウンロードします。これで、今後いつでも設定やデータを復元するために使用できる 2 つのアーカイブがローカルにできました。

バックアップからの復元

バックアップがあれば、それを復元できます。そのデータがすでにバックアップセットとしてお客様の VM にある場合、データを VM にアップロードしないで VM から直接復元できます。ただし、VM 以外のどこかに手動でデータをバックアップした場合は (上記に示すように)、まずアーカイブを VM にアップロードする必要があります。

VM へのバックアップのアップロード

左側のバックアップタスクからアップロードされた行を選択して、アップロードされたバックアップセットをすべて表示します。

バックアップが右側に表示されていないことを確認します。本書では、バックアップは右側に表示されていないと仮定しています。バックアップツールバーからアップロードアクションをクリックします。次に、ローカルマシンからファイルを選択するように求められます。

設定かデータのバックアップのどちらをアップロードするかを選択できます。アップロードが自動的にどちらのタイプが提供されたかを検出します。ここでは、データバックアップセットを選択したと仮定しています。

バックアップセットをアップロードすることが、それを復元することと同じではないことを理解することが重要です。それは単に仮想マシンにコピーされただけです。

アップロードが完了すると、右側のリストに表示されます。

バックアップの復元

バックアップセットが VM 内に配置されると (左側のバックアップタスクリストからのいずれかのフィルタ内にある可能性があります)、そのバックアップセットを復元できます。

バックアップセットには、設定情報かユーザーデータまたはその両方を含んでいる可能性があります。

データセットを復元する前に、アクティブなプロセスをシャットダウンする必要があります。左側の管理サーバーをクリックして、アクティブなサーバーを選択します。

右側の管理ボタンをクリックして、サーバーの詳細を展開します。

「Web サーバー」プロセスを選択し、次にトップメニューから停止アイコンを選択します。しばらくすると、いくつかのプロセスが停止されているという警告付きで一覧化されたサーバーが表示されます。

Return to the backup and restore tab and select the "uploaded" backup task filter. Locate the backup set you wish to restore.

バックアップセットを特定したら、復元アクション .をクリックします。設定を復元するか、データを復元するかを尋ねられます。データの入ったバックアップセットを選択すると仮定して、データオプションを選択します (また、復元を意図していると仮定しています)。

「OK」をクリックしてから、しばらく待ちます。操作が完了すると、バックアップセットリストに戻ります。

おめでとうございます。バックアップから復元しました!

バックアップのスケジュール設定

自動バックアップのスケジュール設定は、バックアップ戦略の重要な構成要素です。FileFlex は、さまざまなスケジュールで自動バックアップするよう設定できますが、日次と週次の組み合わせのようなものを推奨します。

自動化バックアップタスクの作成

バックアップツールバーから新しいバックアップタスクボタンをクリックしてタスクを開始します。スケジュール設定ダイアログボックスが表示されます。

バックアップがこの特定のバックアップタスクに実行される際に、このダイアログボックスでコントロールします。

任意の数の同時に設定された独立したバックアップタスクが存在する可能性があります。例えば、日次バックアップ、週次バックアップ、月初のバックアップが同時に存在する可能性があります。

バックアップタスクの名前を入力して開始します。

バックアップセットにバックアップの開始時間 (グリニッジ標準時 - GMT で定義) を選択します。例えば、GMT の午前零時を選択します。

オプションで、時間選択の右のダイヤモンド形のコントロールを使用して分と時間を進めることができます。

次の手順で、バックアップの期間を選択します。

ワンタイムバックアップ

ワンタイムバックアップにより、特定の日の特定の時間に 1 回バックアップができます。

期間ドロップダウンから「1 回」を選択します。

空白の日付フィールドと共にサマリーが表示されます。

日付フィールドをクリックして、日付の選択を表示します。

バックアップを実行する日付を選択します。

日次バックアップ

日次バックアップにより、毎日特定の時間にバックアップできるようになります。

期間ドロップダウンから「日次」を選択します。

週次バックアップ

週次バックアップにより、週に 1 回、選択した曜日の特定の時間にバックアップできるようになります。

期間ドロップダウンから「週次」を選択します。

バックアップを実行する曜日を選択します。

月次バックアップ

月次バックアップにより、月に 1 回、特定の時間にバックアップできるようになります。

期間ドロップダウンから「月次」を選択します。

バックアップを実行する日付 (月のうちの日付) を選択します。

月次バックアップスケジュールで選択できるのは 28 日までです。その月の 29 日、30 日、31 日は選択できません。

バックアップコピーの数

バックアップは仮想マシン内のスペースを消費するので、バックアップタスクのために保持しておくコピーの数を制限することが重要です。

スライダーを左右にドラッグして、コピーの数を調整します。1 ~ 100 までの値が選択できます。

コピーの数を期間に合った値に設定すると良いでしょう。例えば、日次バックアップタスクに 7 つのコピーを使用することを考慮し、週次バックアップタスクの 4 つのコピーと、月次バックアップタスクの 12 のコピーを組み合わせて、復元するための完全なバックアップの組み合わせを取得します。

設定が完了したら、「OK」をクリックしてそのバックアップスケジュールを確認します。バックアップタスクのリストに新しいエントリが表示されます。

おめでとうございます。初めてのバックアップスケジュールの設定が完了しました。

オフサイトバックアップ

オフサイトバックアップはバックアップタスクの結果をリモートサーバーへアップロードするのを自動化するメカニズムです。オフサイトコピーを保管しておくと、安全に保管するために FileFlex 仮想マシンから外部サーバーにバックアップデータを抽出するのを自動化することができます。

オフサイトバックアップは SFTP と連携しており、転送を確実に行うためにパブリック/プライベートキーに依存します。本チュートリアルを続行する前に、パブリックキーが有効になった SFTP アップロードターゲットがあることを確認してください。

バックアップタスク内でオフサイトバックアップを有効にするには、バックアップタスクダイアログの「アップロード」タブを選択します。

次に「オフサイトバックアップ」チェックボックスをクリックして、バックアップの自動アップロードを有効にする必要があります。

「プロトコル」ドロップダウンから、「SFTP」オプションを選択します。

詳細

本マニュアルの範囲外となりますが、高度なアップロードメカニズムがあります。「プロトコル」ドロップダウンから「ローカルコピー」を選択することで、FileFlex は簡単なローカルファイルシステムのバックアップのコピーを実行します。以下のことを考慮してください。

仮想マシンに SSH を入力し、選択したリモートサーバーに(例えば)NFS マウントポイントを構成することができます。これにより、NFS デスティネーションにバックアップセットの「コピー」をスケジュール設定できます。あらゆるマウント可能なターゲットが可能です(例えば、Samba 等)。

接続するサーバー/ホストを入力します。この例では、ローカルネットワーク IP に接続しています。

使用するログインタイプを選択します。「SSH キー」と「パスワード」のオプションがあります。本チュートリアルでは SSH キーを使用していることを想定しています。

SSH キーを使用することは、パスワードを使用するよりも安全であるためお勧めします。

リモート SSH 接続に対してユーザー名を入力します。

次に、パブリック/プライベートキーペアを生成する必要があります。その処理を行うには「生成」ボタンをクリックします。

パブリックキーのコンテンツを表示するには、「表示」リンクをクリックします。

コピーボタンをクリックしてキーをクリップボードにコピーし、閉じるボタンをクリックしてダイアログを閉じます。

テキストエディタを開き、キーのコンテンツを貼り付けます。現在のブラウザのオペレーティングシステムのファイルシステム内の任意の場所にファイルを保存します。

パブリックキーのアップロード

パスワードを入力しないでリモート SFTP サーバーにアップロードできるようにするには、そのサーバーにパブリックキーをアップロードする必要があります。具体的な手順は、各種デスティネーションサーバー導入によって、また現在のオペレーティングシステムによって異なります。本マニュアルのこのセクションでは、デスクトップ Linux(または Mac)システムを使用しているものと想定します。Windowsを使用している場合は、これらの手順に従い、WinSCP などのアプリケーションを使用してください。

標準的な Linux デスティネーションサーバーについてユーザー名が「bkuser」であると仮定した場合、以下の手順によりパスワードを使用して現在のホストマシン(保存されたパブリックキーを含む)からリモートマシンにパブリックキーが SCP されます。この時点から、パブリックキーによりパスワードなしでリモートでアップロードするためのバックアッププロセスを実行することができます。以下の例では、リモートホストは 192.168.2.60、パブリックキーファイルの名前は「backup.pub」と想定しています。それに応じてコマンドを調整します。

次のコマンドを実行し、「bkuser@192.168.2.60」をバックアップ先の適切なユーザーと IP に置き換えます。

awk 1 ~/backup.pub | ssh bkuser@192.168.2.60 "mkdir -p ~/.ssh && cat >> ~/.ssh/authorized_keys && chmod 600 ~/.ssh/authorized_keys"

プロンプトが表示されたら、リモートシステムのパスワードを入力します。リモートシステムには、(例) bkuser アカウントに関連付けられたパブリックキーが存在するようになります。

バックアップファイルを配置するリモートディレクトリを入力します。

テストボタンをクリックして、すべてが機能していることを確認します。成功メッセージが表示されます。

OK をクリックします。おめでとうございます。バックアップタスクが実行されると、バックアップは SFTP を使用して選択した場所に安全にアップロードされます!